奈良県奈良市 奈良市ごみ分別アプリ 世帯数約16.5万 担当部署:廃棄物対策課

■アプリでごみの情報を身近なものにしたい

導入前の運用と課題を教えて下さい。

紙媒体のごみカレンダーを発行し、市民向けの広報と同時に配布をしたり、ごみ事典などを窓口にて配布したりと様々な形でごみに対しての関心を広めていこうと試みていました。しかし、読まずに捨てられてしまったりと特に若年層や単身赴任者などに対してもっとごみに関して関心を持ってほしいと悩んでいました。

導入検討のきっかけは何ですか?

特に若年層に対して、アプリを導入することで関心を持ってくれたり、より身近により早く市民の方へ情報提供できると感じ検討しはじめました。

「ごみスケ」をお選びいただいた決め手は何ですか?

何社か検討した中でも機能性が高いことや、費用感も決め手でしたが、若年層をターゲットにするためにゲーム機能の対応をしていただけたことが大きかったです。
■プッシュ通知で重要なお知らせを即時配信。カスタマイズでさらに便利な情報配信ツールに

導入後にどのような効果がありましたか?

想定していた年齢層だけでなく、幅広い方が活用しています。公共施設のマップ機能も好評です。さらに公民館などでスマートフォン操作講座をしているのですがそこで「奈良市ごみ分別アプリ」を使ったりと様々な場面で活用しています。

導入して良かったと感じた瞬間や、印象的なエピソードはありますでしょうか?

お知らせ機能がありますよね。昨年の年末にパッカー車の火災事故がありまして、その際は、即日お知らせを発信しました。ホームページだとどうしても配信まで時間がかかってしまうので、アプリのほうが機動性があります。小型家電回収ボックス、電池回収ボックスも設置しているのですが、回収対象外のものが置いていかれることが多発しており、そういった注意喚起目的でも配信をしています。即時通知ができるというのは非常に大きいですね。
さらに、この前カスタマイズをして、お知らせに写真を載せられるようになったので、配信内容の幅が広がり、効果が上がってきたなということがあります。また、同じようにカスタマイズで地域限定発信ができるようになったので、例えば台風で収集を振り替えさせていただくケースもあるのですが、その該当エリアのみに発信できるようになって非常に便利です。
■電話の問い合わせ減少で業務効率化

ごみ分別アプリを導入されてからお悩みや課題が解決された点があれば教えてください。

もともとは、職員が電話でのお問い合わせに対応していることが多かったです。導入後は、アプリ内で連絡用のメールアドレスをお伝えしているということもあり、メールによるお問い合わせが増えました。メールであれば、後で時間があるときにまとめて回答することもできるので、業務に集中できるようになりました。
■「便利さ」の実感で、ダウンロード数も増えている

ダウンロード数が安定して多いと思うのですが、広報で工夫されていることはありますか?

現時点ではホームページですね。あとは、年二回配布するごみカレンダーの方には、アプリダウンロードのQRコードを付けることで、利用を促しています。また、別に配布しているごみ事典についても同じように掲載し、ダウンロードしてください、活用してくださいねというようなお話をしています。

他にアプリの周知でされていることはありますか?

出前講座等で、今のトレンドの話をさせてもらうのと合わせて、アプリを紹介しています。奈良市でも、公民館の講座等で「初めてのスマートフォン講座」をしています。その使い方をレクチャーする中で、ごみ分別アプリを試しに入れてみましょう、みたいなのをやったりしてくれていると聞いています。難しい機能はないし、自分の生活に関連するアプリだしちょうどいいのかなと思っています。

ダウンロード数が多い奈良市様ですが、アプリの利用が進んでいるという理由は何だとお考えですか?

これについては、長年「利用してください」「ダウンロードしてください」と言ってきているというところがあると思います。また、利用者さんから「便利だ」というような声は結構聞こえてきているので、「使ってよかった」という実感から広がっていっていると思います。プッシュ通知を設定しておいたら、朝に今日は何ごみを出すのか通知をくれると。アプリを見たら一瞬に分かる機能があることで、便利さを感じていただいています。

リサイクルゲームのオプションを導入したきっかけや理由等はございますでしょうか。

アプリだけだと、ダウンロード数の伸びが弱いんじゃないかということで導入することになりました。ゲームがあることによって、ダウンロードするきっかけになるんじゃないかなと考えています。
■さらに多くの人に使ってもらい、ペーパーレスにもつなげたい

今後のアプリ活用について展望をお聞かせください。

お知らせプッシュ機能をもっと使い、市民の皆さまへタイムリーな情報を届けていきたいです。

紙媒体を減らしていく意向はありますか?

奈良市全体としてDXやAI活用という話はよく出ています。人手不足の中で、業務のスタイル、かかる経費等をどういった形で変化させていくかという中で、今まで通りのやり方は減らしつつ、新しくしていけたらと思っています。紙媒体については、減らすというよりは最終的になくしていけたらなという思いはあります。
■人手不足の対策にもなりうるアプリの導入

最後の質問になるのですが、他の自治体に導入を検討されている担当者様に向けてアドバイスやメッセージをいただけますでしょうか。

もともとこのアプリを導入した時の話としては、紙媒体を見ないような方に周知ができる機能が欲しいと思い導入しました。その層への働きかけに非常に優秀であるというのはありますが、紙媒体を減らしていく効果もあるのかなと。住民の方からしても、ごみに関してはこのアプリを見ればわかるので。スマートフォンの所持率がこんなに上がってきてる中で、やっぱりこれを使わない手はないと。もう少し大きい話だと、人が減っていく中で、より効率的に情報を届けようというところで導入するのはいいことかなと思っています。
「奈良市ごみ分別アプリ」の詳細は下記よりご覧ください
