一度はマイボトルにトライしたものの、手間がかかってやめてしまったことはありませんか。また、これから購入を予定している人もいるかもしれません。
使いやすい方法や給水スポットを知っていれば、マイボトルは思った以上に便利です。ぜひ活用してみてください。
マイボトルが注目されている理由
近年、SDGsをはじめとした環境保護に対する意識の高まりにより、さまざまな環境保護ツールが注目されています。マイボトルもそのひとつです。
マイボトルを持ち歩く人が増えるにつれて、持ち運びやすいサイズやおしゃれなデザインのマイボトルも増え、毎日の生活のなかで気持ちよく使えるようになりました。
マイボトルが注目されるようになった大きな理由として、プラスチックごみの削減と資源の節約が挙げられます。使い捨てのペットボトルが環境に与える影響は深刻であり、マイボトルを使用することで、その問題を減少させることができるという意識が広がったのです。
また、経済的な一面も大きな理由でしょう。喉がかわくたびに毎回飲み物を購入するよりも、自宅で用意した飲み物をマイボトルに入れて持ち歩く方が費用を抑えられます。
特に、毎日カフェで飲み物を購入している人にとっては長期的なコスト削減につながるでしょう。普段はマイボトルで自宅の飲み物を。そして、たまのお楽しみにはカフェでスペシャルなドリンクを。という使い分けも新しいライフスタイルとしておすすめです。
また、マイボトルは健康面でのメリットも感じられるようになります。自分の好みや健康に配慮した飲み物を持ち運ぶことで、健康的な生活をサポートできるためです。砂糖や添加物を控えた飲み物は、健康管理の一環としてもおすすめです。
マイボトルを持ち運ぶメリット
マイボトルを持ち運ぶメリットはさまざまですが、前述の環境保護やコスト削減、健康面でのメリットのほか、毎日のドリンクバリエーションを充実できる一面もあります。
たとえば、自家製のフルーツウォーターやハーブティー、好みの濃さに調整したコーヒーなど、自分の好みに合わせた飲み物を持ち歩けるのは大きな楽しみになるでしょう。また、特定の食材や飲料にアレルギーがある人や、健康を意識して特定の成分を避けたい方にとっても便利です。
飲み物を美味しい状態でキープできる点もメリットです。保温・保冷機能が優れたボトルを選べば、寒い日には温かいコーヒーやお茶を、暑い日には冷たい水やジュースを長時間楽しみやすくなります。
また、前述のコスト面に少し関わりますが、マイボトルを持参することで、割引を受けられる店舗も増えている点も魅力です。スターバックスやタリーズコーヒーをはじめ、一部のカフェや飲食店ではマイボトル持参で割引や特典の提供サービスを実施しています。
環境保護に貢献しているという満足感とともに、生活の質が少しよくなる嬉しさも味わえるのがマイボトルの魅力です。
マイボトルを持ち運ぶデメリット
メリットが多い一方で、デメリットがあるのもマイボトルの一面です。マイボトルを使う際にデメリットだと感じやすい点を3つ紹介します。
洗い物が面倒
マイボトルを使用する上で避けて通れないのが洗い物です。毎日使うとなると、当然毎日洗う必要がありますが、マイボトルの洗浄は案外手間がかかると感じる人も多いのではないでしょうか。
特に、コーヒーやお茶のように色が付きやすい飲み物を入れた場合、ボトル内に着色汚れが残りやすく、洗浄の手間がかかります。お手入れをおこたるとカビが生えてしまうこともあるため、健康面で心配。という方もいるかもしれません。
重たい
マイボトルで人気が高いタイプはステンレス製です。ステンレス製のマイボトルは保温・保冷効果が高い一方で、重量があるため、持ち運びに負担を感じることがあります。
特に通勤や通学、長時間の外出時にはマイボトル以外の持ち物も多いため、ボトルの重さが気になるかもしれません。
容量が足りない
マイボトルの容量は一般的に500mlや750mlですが、一日の飲み物の摂取量には足りないことがあります。
特に夏場や運動時など大量に水分を摂取する必要がある場合、頻繁にボトルを補充しなければならず、これが手間に感じられることもあるでしょう。
すぐに補充できればまだ耐えられるという人も多いかもしれませんが、地域や環境によってはそれが難しいこともあります。水分不足は健康問題にも直結するため、量が足りない・補充が難しいという状況が多いのであれば、「購入したほうが便利だ」「マイボトルは無理」と思うのも当然かもしれません。
面倒なマイボトル!解決方法をご紹介
デメリット面を考えると、「やっぱりマイボトルは無理」と感じてしまうのではないでしょうか。しかし、解決方法を知っていればその心配はなく、マイボトル生活を無理なく続けられるようになります。
自分にあったボトルを選ぼう
まずはマイボトル選びが何よりも重要になります。自分のライフスタイルに合ったボトルを選ぶことで、日常的なストレスを減らすことができるでしょう。
・軽量で持ち運びやすい素材のものを選ぶ
・洗いやすい広口タイプのボトルを選ぶ
・気分を上げてくれる好みのデザインを選ぶ
など、自分の使い方や気持ちのコントロール方法に合わせた選択がおすすめです。
また、補充の手間を最低限に減らしたければ、適切な容量のマイボトルを選びましょう。コツは「一日の活動量」「一日で飲む量」を割り出し、それに応じて容量を選択することです。
その日の予定によっては毎日同じ量ではないかもしれません。そのような場合には「今日はスポーツをするから大きな容量を」「近場に行くだけだから少なくても大丈夫」など、数本のマイボトルを用意して使い分けるとよいでしょう。
コンビニや飲食店の無料サービスの活用
近年、環境保護の観点から、一部のカフェやショップなどがマイボトルへの無料給水サービスを提供するケースが増えています。このサービスを活用すれば、外出先でも手軽にマイボトルへの給水が可能になります。
多くの企業でこのサービスを提供しているため、事前に利用可能な店舗を調べておくと便利に使いこなせるでしょう。
有名な無料給水サービスの対応企業としては無印良品が挙げられます。無印良品では一部の店舗に無料給水機を設置し、買い物客以外でも自由に使えるサービスを提供しています。
持ち運び用の給水ボトルも販売していますが、無印良品以外で購入したマイボトルでも利用できるため、幅広い人の利用が可能です。
自治体の取り組みをご紹介
日本全国の自治体でも、マイボトルの普及を促進するための取り組みが進んでいます。いくつかの自治体の取り組みを紹介します。
足立区
東京都足立区では、マイボトルの普及促進を目的としたキャンペーンを実施しています。区内の飲食店や公共施設で給水スポットを設置し、区民が無料で水を補充できるシステムです。対応施設は足立区の公式サイトなどで確認できます。
また、足立区はマイボトルの使用を推奨するイベントや啓発活動も積極的に行っています。楽しみながら学べる環境がそろってるため、お近くにお出かけの際には参加してみてはいかがでしょうか。
埼玉県
埼玉県では、マイボトルを持ち歩く習慣を定着させるために、県内の駅や公共施設に給水スポットを設置しています。
さらに、県民に対してマイボトルの使用を促すキャンペーン「みんなでマイボトル運動」を展開し、学校や企業でもマイボトルの使用を推進するようになりました。県の公式サイトには給水スポットの一覧やマイボトルの使い方に関する情報が掲載されています。
対応店舗には埼玉県が独自に作成したステッカーが貼られているため、「給水だけじゃ入りにくいな」と迷う人でも入店しやすいのではないでしょうか。
尼崎市
兵庫県尼崎市では、市内の公共施設や一部の商業施設に給水スポットを設け、市民が自由に水を補充できる環境を整えています。令和5年10月31日の時点では41施設・43台の給水機を設置し、より多くの人が給水できるようになりました。
給水機は冷水・常温水の2種類が選べるものもあり、一人一人のニーズに応じやすいきめ細やかな配慮も嬉しい一面です。
また、マイボトルの使用を促進するためのキャンペーンやイベントも開催され、市民の環境意識を高める取り組みに積極的です。
そのほか、民間施設への設置推進や、尼崎市オリジナルマイボトルの製造・販売など、マイボトルに興味を持つ人が始めやすい環境整備が進められています。
マイボトルスポットMAP
全国各地のマイボトル給水スポットを紹介する「マイボトルスポットMAP」の活用もおすすめです。マイボトルスポットMAPでは、地図上で給水スポットの位置を確認できるため、外出先でも簡単に給水場所を見つけられます。
また、ユーザーからのレビューや評価も確認できるため、安心して利用できるスポットが探しやすいこともメリットでしょう。もし利用することがあれば、ご自身のレビューや評価も書き込んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
マイボトルを持ち運ぶことは、環境保護や経済的なメリットがある一方で、洗い物の手間や持ち運ぶときの重さ、容量不足や給水スポットの確保といったデメリットも存在します。
しかし、適切な管理と定期的なメンテナンスを取り入れれば、マイボトルを長く清潔に使い続けられます。自分に合ったボトルを選び、無料給水サービスを活用することも、このようなデメリットの軽減につながるでしょう。
自治体の取り組みやマイボトルスポットMAPの利用もマイボトルの使い勝手を向上させます。マイボトルの普及に前向きに取り組んでいる自治体や企業は着実に増えているため、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
環境に優しく、経済的で健康的なライフスタイルをサポートしてくれるマイボトルを、ぜひ取り入れてみてください。