無人野菜直売所は手軽に野菜が購入できるだけではなく、地産地消を促進する一面もあります。ただ、今まで利用したことがない人は、その特徴や探し方が分からないかもしれません。
この記事では、無人野菜直売所の概要や探し方などについて詳しく解説します。
無人野菜直売所とは?
無人野菜直売所とは、店員が常駐しない場所で野菜を販売している店舗のことです。昔からある業態ですが、非接触販売やフードロスが意識されるようになった昨今、無人野菜直売所に注目が集まるようになりました。
無人野菜直売所の概要
無人野菜直売所では野菜や果物が多く取り扱われています。しかし、そのほか卵、花、加工食品を取り扱っていることも少なくありません。各直売所の特色が現れる部分です。
商品の販売方法も多様で、以前は簡易な料金箱を置いてあることが多かったのですが、最近はロッカー型の自動販売機や大型冷蔵庫を設置するケースも見られるようになりました。
感染症対策の影響で、非接触販売・購入を希望する層が増えたこともあり、無人野菜直売所の数は増加傾向にあります。そのため、今まで無人野菜直売所を利用したことがない層も存在を知るようになり、興味を持って利用したいと考える人も増えています。
無人野菜直売所のメリット
無人野菜直売所の多くは24時間いつでも利用可能になっており、さまざまな人のライフスタイルに合わせやすいメリットがあります。また、スーパーと比較すると低価格で販売されていることが多いため、食卓に野菜を取り入れるハードルが下がる点も見逃せません。
規格外の野菜でも販売されることが多いため、フードロス対策へ手軽に参加しやすい一面もあります。スーパーでは見かけない少しスタイルの悪い野菜でも、家庭でおいしく消費できることは間違いありません。
地産地消につながることも重要なメリットです。地元で育てられた野菜を手軽に消費できる点は、無人野菜直売所が持つ大きな強みだと言えるでしょう。
地産地消にはさまざまな効果があります。地元への愛着がわいたり、農家を支えたりなど効果によって、地域の活性化につながる可能性も広がる方法です。
無人野菜直売所の仕組み
購入する側は店舗が用意した野菜を選び、指定された方法で料金を払えばよいのですが、販売する側は農家が直接運営しているか、委託して販売しているかで違いが生じます。
農家の場合、自分の敷地内で販売するのであれば行政の許可を取る必要がありません。敷地内に限り自由に販売することができます。ただし加工品を売る場合には販売許可や特定の資格が必要になるため、必ず行政に確認しましょう。
委託販売(出荷販売)の場合は委託先が「野菜委託販売業」の許可を取っているかどうかが重要です。また、委託販売の場合は登録料や手数料が必要になります。
無人野菜直売所の選び方
ひとくちに無人野菜直売所といってもさまざまなタイプがあります。野菜の置き方ひとつにしても、棚の上に直接置いてある直売所、コインロッカーに入れてある直売所などその直売所の方針によって異なっています。
コインロッカー式にしても常温ロッカーだけではなく、なかには鮮度を保つために冷蔵ロッカーをつかっている直売所も。多彩な方法で各所にオリジナリティがあるため、自分の好みと一致する直売所を選ぶことが一番でしょう。
無人野菜直売所の調べ方
実際に「無人野菜直売所へ行ってみたい、買ってみたい!」と思っても、近所で見かけなければどこで探せばいいのかと迷います。手軽に探せる方法としては次の5つがおすすめです。
Google map
Google mapは世界中の地理情報・街情報を網羅しています。日本も例外ではありません。Google mapのトップページにある検索ボックスに「無人野菜直売所」と入力し、検索すると、近所の直売所が表示されます。
「無人野菜直売所」と表示されていなくても、「農産物直売所」「無人販売所」などの名称が表示されるため、該当の場所をタップして情報やルートを確認してみてください。
自治体ホームページ
全国の自治体ホームページのほとんどに、地域の農業関連情報が記載されています。そのなかで無人野菜直売所をはじめとした直売所の情報も取り扱われているため、近所の直売所が分かりやすいでしょう。
「自治体ホームページのどこに情報があるか分からない」という場合もあるかもしれません。その際には自治体ホームページ内(トップページなど)にある検索ボックスから「直売所」のようなキーワードで検索すると表示されます。
地域情報誌
地域情報紙に無人野菜直売所の情報が載っていることもあります。特集が組まれていることがあれば、直売所のオーナーが宣伝を掲載していることも。
ネット情報のようにリアルタイム性には秀でていませんが、情報紙は厳選された情報が掲載される傾向があるため、初心者でも行きやすい直売所が見つかるかもしれません。
YACYBER
YACYBERはスマートフォン向けに開発されたWEBサービスです。スマートフォン利用者の近所にある農園や直売所が手軽に見つけられます。端末の位置情報を利用して検索するため、「せっかく見つけたけど遠くて行けない」ということも起こりにくいでしょう。
ロカスタ
ロカスタはスマートフォンアプリを利用して、地産地消の情報を発信するアプリです。自治体が契約・運用をおこなうため、直売所の販売者は無料で登録・発信することができます。
直売所を利用したい人はアプリで手軽に検索したり、お気に入りの直売所が発信する最新情報をプッシュ通知で受け取れたりするなどのメリットがあります。農家と地元の野菜を購入したい人をつなげるアプリとして活用できるでしょう。
また、ロカスタは無人野菜直売所の情報だけではありません。地元の野菜を使った料理を提供する飲食店も登録できます。
自治体が主軸になるため信頼度が高く、登録する農家や飲食店は高い自由度で情報が発信でき、購入希望者も手軽に情報を手に入れられて、各方面への好影響も与えられるアプリです。
また、野菜や果物の直売所情報に限らず、農業体験や味覚狩りをしている農家情報にもアクセスが可能です。地域住民が幅広い範囲で農業とアクセスできるWEBサービスだといえるでしょう。
ロカスタとは?
ロカスタとは地域振興施策や農業、飲食店売上支援対策に効果が期待できるアプリです。地域の直売所をはじめ、地産地消を利用している飲食店などの情報がリアルタイムで手軽に調べられます。
たとえば「○月○日、今日はキャベツがお買い得です!」「今日の日替わりランチは朝採れ野菜のパスタです!」という新鮮な情報も、ロカスタの操作ひとつで見つけられるでしょう。
ロカスタの特徴
ロカスタの大きな特徴は、地域の農業や飲食業と地産地消に関心を持っている地域住民を結びつけることに役立つ点です。
直売所や飲食店が登録(無料)した情報を地域住民が閲覧し、興味のある場所で購入や飲食を楽しみやすくなります。マルシェやイベント情報も発信できるため、地域住民の参加率を上げることも期待できるでしょう。
最大の特徴は、ロカスタとの契約そのものは自治体がおこなう点です。そのため、直売所や飲食店は無料で情報登録が可能になっています。すでにロカスタを導入した自治体もあり、今後はさらに活用地域の拡大が期待されています。
ロカスタの使い方
農業や飲食業の人々は購入者を確保したり、食品ロスを減らしたりできるようになり、地域住民は地域の新鮮な食品を手軽に手に入れやすくなります。地産地消が促進されるとともに、マルシェやイベントについて積極的な情報発信をすることにより、地域振興に役立つ可能性も高まります。
また、直売所はプッシュ通知も発信できます。直売所をお気に入りに入れている地域住民に最新情報をリアルタイムで届けられるのも、ロカスタの大きなメリットです。
ロカスタの登録方法
ロカスタを導入した自治体であれば、直売所や飲食店は手軽に無料で登録できます。(2024年現在東京都練馬区、埼玉県東村山市にて導入)
1:アプリをダウンロード
App Store、またはGoogle Playから「ロカスタ」アプリをダウンロードします。
2:ログインする
アプリを開き、右下の「その他」をタップ。表示される「ログイン」をタップし、メールアドレスとパスワードを入力し、最後に「ログイン」をタップすればログイン完了です。
3:お知らせの登録・編集
「お知らせの登録・編集」をタップし、「新規お知らせ登録」「ファイル選択」「写真ライブラリ(または写真・・を撮る)」の順でタップします。「お知らせ」の投稿には写真が必要です。
4:イベントの登録・編集
「イベントの登録・編集」をタップし、「新規イベント登録」「ファイル選択」「写真ライブラリ(または写真・・を撮る)の順でタップします。「イベント」の投稿にも写真が必要です。
以上の手順で登録・編集が可能です。最新の情報をどんどん登録・編集して、たくさんのユーザーに情報を届けましょう。