引っ越しでは大量の不要品やゴミが出るため、引っ越し準備とともに処分方法を考えなければいけません。処分方法や分別方法について頭が痛くなることもあるでしょう。
この記事では、引っ越しで出るゴミの処分方法や分別に役立つアプリなどについて詳しく解説します。
引っ越しごみの処分方法
まずは引っ越しで出るごみの処分方法について見てみましょう。処分方法は大きく分けると2種類になります。
市町村による収集・持ちこみ
日本の各市町村では定期的なゴミ収集日を定めています。お住まいの自治体のルールに合わせ、燃えるゴミ・燃えないゴミ・粗大ゴミ・資源ゴミなどに分類し、決められたゴミ集積所へ出しましょう。
注意しておきたい点は「大量のゴミは受け付けてくれないことがある」ということです。自治体によっては1回の収集で4袋以上(1袋45リットル)のゴミを出す場合、事前に収集手続きをしておく必要があります。
その際には収集料金がかかることもあるため、必ず事前に収集可能な量や料金の有無を確認し、手続きを済ませておきましょう。
業者による収集
個人が出す家庭ゴミは一般的に自治体のゴミ収集で処分できますが、余りにも大量であったり処分に困ったりするものがあれば、専門のゴミ収集業者へ依頼するのもよい方法です。
専門業者が家庭ゴミ(粗大ゴミ含む)を処分する場合、自治体の収集とは異なり料金が発生します。依頼する際には費用について確認しておくとよいでしょう。
注意点は「認可されたゴミ業者に依頼する」ということです。ゴミ回収・不要品回収をおこなう業種は「一般廃棄物収集運搬業」「古物商」などの資格が必要とされており、無資格で営業することは許されません。
無資格の業者へ依頼するとトラブルが起きたときに対処しにくい、料金面の心配が生まれるなどの可能性があるため、資格の有無を必ず確認してください。
引っ越しごみの回収サービス
引っ越しで出るゴミの処分をまとめて引き受けている専門業者もいます。自力での処分が難しいと感じた場合には依頼してみるのもおすすめです。
引っ越しゴミ回収サービスの利用方法
引っ越しゴミ回収サービスを取り扱っている業者は多々ありますが、普段利用する機会がないため、自分で見つけることはなかなか難しいかもしれません。そのような場合には引っ越し業者に相談してみましょう。
引っ越し業者の多くはゴミ回収サービスを取り扱う業者を知っているため、処分したいゴミの量や種類によって適切な業者を紹介してくれます。
また、引っ越し業者がゴミ回収サービスをおこなっていることも少なくありません。この場合、ひとつの業者がワンストップで引っ越しとゴミ回収を完了させてくれるメリットがあります。
おすすめの引っ越しごみ回収サービス
おすすめの引っ越しゴミ回収サービスをいくつかご紹介します。ここでは引っ越し業者が手がけているゴミ回収サービスを見てみましょう。なお、回収できる品目はサイクル家電や家具に限ります。
【引き取り・買取可能】
・サカイ引越センター(買取は一部地域のみ)
・アーク引越センター
【引き取り可能】
・アリさんマークの引越社
大手の引っ越し業者では不要品の引き取りや買取をおこなっていることが多く、ご紹介した3社でも対応しています。見積もり段階で相談するとスムーズに進みやすいため、「不要品が多く出てしまいそう」という予想があるのなら事前に相談してみましょう。
引っ越しごみ回収の料金設定
民間の引っ越しゴミ回収業者への依頼では、自治体で処分するよりも高額の費用がかかります。業者ごとに幅があり、「この金額です」と明示することは難しいことも確かです。平均的な費用相場として以下を参考にしてみてください。
・エアコン:約3,000円から
・冷蔵庫:約4,000円から
・ソファー:約2,000円から
・ベッド:約3,500円から
上記のような品目にかかわらず、「トラック1台に詰め込める分で○○円」という料金設定をしている業者もあります。その際はトラック1台につき約1万5,000円前後からになる傾向です。
引っ越し前のごみ整理のポイント
スムーズな引っ越しのためには事前にゴミを整理しておくことも重要です。ゴミ整理で意識しておきたいポイントを紹介します。
処分が必要な荷物の整理方法
まずは引っ越し先に持って行く荷物、引っ越し時に処分する荷物(ごみに出す荷物)を仕分けします。引っ越し先の部屋の広さや収納スペースを考え、必要な品と不要品に分けましょう。
このときに一般的なごみ(家庭ゴミ)と粗大ごみ、資源ごみなどに分類しておくとあとの作業がラクになります。
「引っ越し先のほうが広いから全部持って行こう」と思っても構いませんが、本当に使わないものまで持って行くと新居の空間を無駄に圧迫してしまいかねないため、引っ越し前の準備がおすすめです。
売れるものは売って処分コストを軽減
不要品の仕分けができたら次は「売れるものは売る」と考えます。家電や大型家具のほか、本や趣味で集めたグッズなども買取しているショップへ売ったりオークションへ出品したりしましょう。
引っ越しごみ回収サービスに出す量が減り、処分コストが軽減します。
処分に時間がかかるものの対策
粗大ゴミを自治体に出したり、家電の処分でリサイクル業者に依頼したりするときには、実際に回収する日まで時間がかかることを意識して、早めに収集予約をしておきましょう。
引っ越しごみのスケジュール管理
引っ越し当日にゴミの処理が終わらなければトラブルの元になります。事前にスケジュールを立てて進めましょう。
処分のタイミングと手順の確認
最初に処分するもの、引っ越し先に持って行くものの分別は必須です。早いうちに分けておくことにより、引っ越し準備がスムーズになります。
粗大ゴミやリサイクル製品がある場合には自治体や回収業者のスケジュールを確認しておきましょう。
ごみ処理の計画立てと予算の設定
粗大ごみ・リサイクル製品の排出には定められた費用がかかります。また、民間のごみ回収業者への依頼にかかる費用も考えなければいけません。
引っ越し予算のなかでどれくらいの金額がごみ処理の費用になるかを考え、前もって準備しておきましょう。現金払いのみかそのほかの方法があるのかなど、支払い方法の確認もお忘れなく。
荷物整理とごみ処分のタイムスケジュール
引っ越し準備の時間が限られています。荷物整理とごみに出すと決めたものをうまく分別しながら当日までに仕分けておけるよう、タイムスケジュールを確認しながら余裕をもって進めましょう。
引っ越し後のゴミ問題対策
引っ越し前と新居ではゴミの処分方法が違っている可能性があります。とくに引っ越し前と引っ越し後に自治体が変わる場合は要注意です。
新住所でのごみ捨てルールの確認
ごみ捨てのルールは自治体によって異なります。「ごみ出しの日が違う」「前の自治体では可燃物でも新自治体では不燃物になるものがある」など、引っ越し後にトラブルにならないように事前確認をしておきましょう。
新居の周辺の資源回収施設の利用方法
引っ越し後、雑誌や新聞紙、ペットボトル、乾電池類など、生活のなかで資源回収に出したいものが出るかもしれません。新居の自治体ではどのような方法で回収するかを確認しましょう。
自治体によってはゴミ収集日ではなく、指定の資源回収施設への持ち込みを推奨していることもあります。そのような施設も確認しておくと便利です。
家具や電化製品のリサイクル方法
家具や電化製品のリサイクル方法については自治体で処分するほか、リサイクル業者へ依頼することも可能です。
業者を利用する場合も自治体の回収サービスへ出す場合も、日程や費用、出しておく場所などの確認をしておきましょう。
ごみ減量のためのヒント
引っ越しで出るごみは種類や量が多く、処分費用がかさみがちです。ごみを減らすことによって費用を節約できるため、ごみ減量を心がけてみてください。
不用品を減らすための整理術
引っ越しで不要品を減らすために有効な方法として、フリマアプリへの出品やリサイクル業者への買い取り依頼があります。
どちらも収入になる上に、まだ使えるものを有効活用できるメリットがあるためおすすめの方法です。引っ越し費用の足しになるのも嬉しい一面でしょう。
リサイクル活動の参加方法
積極的にリサイクルに出すだけでも資源保護につながります。ペットボトルや缶・びん類は自治体が資源ゴミ回収の対象にしていることが多く、比較的参加しやすいリサイクル活動です。
そのほか古紙回収や古布・古着の回収・リユースなど、参加しやすいものからトライしてみましょう。
再利用可能な梱包資材の活用
通販や大きな製品を購入したときに使われている梱包資材の多くは再利用が可能です。引っ越しのダンボールも有効活用できます。無理のない範囲で再利用を心がけ、ゴミの減量を目指してください。
ごみ分別方法が簡単にわかる方法
引っ越し準備や日常生活のなかで「捨てたいけど不燃物?可燃物?それとも資源?」と悩んでしまうことはありませんか。そんなときに手軽にわかる方法をご紹介します。
ごみスケ紹介
「ごみスケ」は全国150以上の自治体で導入されているごみ分別アプリです。自治体のルールに合わせたごみ分別が検索できるため、引っ越し先で「前の自治体と違うのかな?」と迷ってもすぐに正しい分別が分かります。
プッシュ通知の設定をしておけばゴミ収集日を逃さずにごみ出しができ、家にごみが溜まることもありません。LINE連携も可能なため使いやすさも抜群です。引っ越し先の自治体が対応しているのならぜひ利用してみてください。
ごみサク紹介
「ごみサク」はお住まいの自治体や地域ごとにごみ分別が検索できるごみ分別辞典です。前述のアプリ「ごみスケ」が使えない人でも簡単に分別方法が分かります。
出したいごみの品目名を入力すればすぐに分別の種類が分かり、まさに「辞典」のように使えます。環境に関するブログも掲載されているため、ちょっとした読み物サイトとしてもおすすめです。