ごみ分別って?外国の方に理解してもらう方法を伝授!

日本の居住する外国籍の方が増えている時代です。外国の方に正しいごみの出し方をしてもらうために、基本的なごみの種類やルールをお伝えします。

また、他国のごみのルールとの比較や、正しいごみの出し方・分別方法などについても詳しく解説します。

目的

ごみの分別方法とは

最初に、ごみの分別方法について見てみましょう。日本に長く住む人であれば一般的な知識ですが、ライフスタイルや文化の違いがある外国の方にとっては新しい知識かもしれません。

ごみの種類による分別の重要性

ごみ分別の目的は、ごみを種類ごとに適切に処理し、環境保護とリサイクル効率を向上させることです。

プラスチック、金属、紙、生ごみなど、それぞれの材質には適切な処理方法があります。正しく分別することにより、リサイクル可能な資源が再利用され、埋め立て処分されるごみの量が減少します。

また、ごみの種類ごとの分別は、焼却処理の際に発生する有害物質の量を抑制することにつながります。このような分別を意識することにより、地域の環境保護に大きく貢献することができるでしょう。

一般ごみの分別方法

一般ごみのなかには、リサイクルが難しいものや家庭から出る日常的なごみが含まれています。リサイクルが難しいものとしては自治体にもよりますが、ゴム製品や革製品、ビン・缶などが代表的です。

リサイクルが難しい場合、一般的には燃えるごみとして処理される傾向がありますが、自治体によってその基準は異なっています。そのため、お住まいの自治体のガイドラインを確認することが重要です。

また、生活で出るごみの中には有害物質を含むものもあるため、適切に処理する必要があります。電池や蛍光灯などがその代表例であり、適切な回収場所へ持参しなくてはいけません。

資源ごみの分別方法

資源ごみにはリサイクルが可能なものが含まれます。ペットボトル、ガラス瓶、缶、新聞紙、段ボールなどがその対象です。このようなごみは洗浄し、指定された収集日に分別して出す必要があります。

【ペットボトル】
ラベルを剥がしてキャップを外し、キャップは燃えるごみへ出す(自治体による)

【ビン・缶】
洗ってから決められた場所へ出すことを推奨
このような分別はリサイクル施設での処理を簡易にする効果があり、リサイクル率の向上が期待できます。
資源ごみの分別の徹底は新しい資源の使用を減らす効果もあり、限られた資源を大切に使うためにも推進が求められる生活様式です。

可燃ごみの分別方法

可燃ごみの一般的な定義は「燃やして処理できるごみ」を指します。紙類、布類、木製品、生ごみなどが該当します。特にひどい汚れがない限り、他の燃えないごみや資源ごみと混ぜずに可燃ごみとして出しましょう。

特に生ごみのように水分が多いごみの場合、水分をよく切ったり乾燥させたりしてから出すと、ごみ処理施設で使用するエネルギーの節約につながります。

なお、可燃ごみの中には燃やすと有害物質が発生するものもあるため、適切な分別が必要です。なかでもビニール袋やプラスチック製品などは自治体によって対応が分かれており、可燃ごみとして出す場合もあれば、資源ごみとしてリサイクルされる場合もあるため、必ずルールを確認するように注意してください。

海外でのごみ分別の実際

海外ではどのような分別がおこなわれているのでしょうか。アメリカ、スウェーデン、中国、韓国、ベトナムの5か国について見てみましょう。

アメリカ

アメリカのごみ分別は州や都市によってルールが異なりますが、多くの地域でリサイクルごみ・一般ごみ・オーガニックごみの三種類に分けて収集しています。
リサイクルごみには紙、プラスチック、金属、ガラスが含まれ、一般ごみにはそれ以外の廃棄物が含まれます。オーガニックごみは庭木の落ち葉や剪定した枝などです。
アメリカではごみ分別に関する教育プログラムが多くの学校やコミュニティで実施されていますが、うまく機能していないといわれています。今後もごみ分別の重要性の啓発が続けられることにより、改善が望まれるでしょう。
なお、前述の通りアメリカは州や都市ごとに分別ルールが異なっています。引っ越しや旅行の際にはその地域のごみ分別ガイドラインを確認し、正しい分別を心がけましょう。

スウェーデン

スウェーデンは、リサイクル率が非常に高い国の一つです。スウェーデンでは、家庭から出るごみを細かく分別し、その数は紙、プラスチック、金属、ガラス、有害ごみ、有機ごみなど六種類にものぼります。
この細かい分別により、リサイクル資源の再利用が促進され、ごみの埋め立て処分が減少するという実績があり、世界のなかでもトップクラスの循環型社会を形成しているといえるでしょう。
さらに、スウェーデンではごみの分別が義務付けられているという事実も実績を後押ししています。分別の種類は100種類以上にもおよび、家庭ごみの99%がリサイクルに回されているということにも驚きです。国民一人一人の意識の高さがうかがえます。

中国

中国ではごみ分別の取り組みが急速に進んでいます。都市部ではリサイクルごみ、可燃ごみ、食品ごみ、有害ごみの四種類に分けた収集が推進されるようになりました。
特に上海では住民に対する分別教育が行われ、リサイクル率の向上を目指しています。ごみ分別の取り組みが進むことで、環境保護意識の向上と、リサイクル資源の効率的な利用が期待されています。
また、中国政府はごみ分別の徹底を推進するために各地で分別キャンペーンを実施し、啓発に努めるようになりました。

韓国

韓国のごみ分別は厳格におこなわれています。家庭から出るごみは一般ごみ、食品ごみ、リサイクルごみ、有害ごみの四種類に分けられ、食品ごみは特別な袋に入れて出さなくてはいけません。また、リサイクルごみはさらに細かく分別されます。
リサイクル率の高さは世界でもトップクラスという声もあり、国民一人一人の意識の高さがうかがえるのではないでしょうか。
政府と市民が一体となって環境保護に取り組む気風があることや、ごみ分別の違反者には厳しい罰則が科せられることもリサイクル率を推進する理由になっているでしょう。

ベトナム

ベトナムではごみ分別の取り組みが少しずつ進んでいます。都市部では一般ごみとリサイクルごみに分けて収集さされており、それぞれの分類は細かい設定です。
リサイクルごみには紙、プラスチック、金属、ガラス、一般ごみにはそれ以外の廃棄物が含まれます。
政府は市民に対して分別教育を行い、リサイクル意識の向上を図る方針を採っており、今後さらに分別の細分化が進むことが期待されています。分別収集のインフラ整備促進もあり、これからますますリサイクル率が高まることでしょう。

ごみの分別のメリットとは

ごみ分別は手間がかかりますが、その手間の分、大きなメリットが生まれます。代表的な3つのメリットを見てみましょう。

環境への影響

ごみ分別は環境保護に大きな貢献を果たす行動です。適切に分別されたごみは、リサイクルされることで新たな資源として再利用され、天然資源の消費抑制につながります。

また、ごみの埋め立てや焼却による環境汚染を減少させる効果もあるため、温室効果ガスの排出量が削減されることになり、地球温暖化の防止としても効果的です。

たとえば、プラスチックのリサイクルによって化石燃料資源の節約やCO2排出量の削減が期待されます。資源問題にも直面している社会のなかで、ごみ分別は大きな役割を担っているといえるでしょう。

リサイクルの重要性

リサイクルは廃棄物を資源として再利用することにより、資源の有効活用を図る取り組みです。リサイクルされた素材は新たな製品の原料として使用され、資源の無駄を減らすことができます。

この一連の流れによって限りある資源の枯渇を防ぎ、近年注目されている「持続可能な社会」の実現が近づくでしょう。

また、リサイクル事業は新しい雇用機会が生まれる契機としても重要視されています。ごみの分別が地域経済の活性化にもつながるという事実は、リサイクルを推進する理由として大きな意味を持つでしょう。

正しいゴミ出しの効果

正しいごみ出しは、ごみ収集や処理の効率を高めます。適切な分別はごみ収集車が効率よくごみを回収するためのサポートになり、処理施設での分別作業もスムーズに進みます。

このようなことの影響により、ごみ処理にかかるコストや時間が削減され、環境負荷も軽減される事実は見逃せません。

たとえば、分別された紙ごみはリサイクル工場で新しい紙製品に再生され、プラスチックごみは新しいプラスチック製品に再生されます。天然資源の使用量を抑えられるため、持続可能な資源利用が実現するでしょう。

ごみサクやごみスケを使って正しい分別をしよう!

可能な限り正しく分別するためには、海外の方でも分かりやすいガイドを用意することが一番の方法です。「ごみサク」は多言語に対応しているため、より多くの外国の方がごみ分別しやすくなるでしょう。

ごみサクとは?

ごみサクはごみの種類に応じた分別方法を簡単に検索できるサイトです。ごみ収集日程の確認や自治体それぞれのルールに応じた分別方法が手軽に確認できます。

ごみサクを利用することにより、誰でも正しいごみ分別ができるようになるため、国が違っても生活しやすくなるほか、地域の環境保護に貢献することも可能です。

使い方もとてもシンプルになっており、年齢や国籍を問わず利用できるでしょう。

ごみサクの使い方

ごみサクの使い方はとても簡単です。

1:ごみサクのページにアクセスする https://www.gomisaku.jp/
2:お住まいの地域を検索
3:分別したいごみの種類を検索する

これだけで具体的な分別方法が表示されます。昨今多いアプリのダウンロードが不要で、思い立ったときにいつでも検索できるため、スマートフォンやタブレットが利用できない環境でもすぐに分別方法が分かります。

ごみスケとは?

ごみスケはごみ分別支援アプリです。自治体が導入・運用することにより、ごみ収集日程を地域住民に知らせるカレンダー機能や、ごみ分別に関する情報提供機能が手軽に利用できるようになります。
ごみ分別に関する最新情報や注意事項も把握できるため、正しい分別方法を学ぶ機会としても最適です。

ごみスケの使い方(導入自治体のみ)

gomisuke-logo

お住まいの自治体でごみスケを導入していれば誰でも無料で利用できます。

1:お住まいのアプリ名を検索して、ダウンロードする 
2:お住まいの地域を登録する

ごみ収集日の通知設定やごみ分別に関する最新情報の配信も可能で、ごみの捨て忘れや情報のアップデートに最適です。ごみ分別辞典も搭載されており、ごみ捨てで迷ったときにはその場で検索できます。

 

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